GREとGMATについて Graduate Record Examination / Graduate Management Admission Test
GREについて
GREとは
GREとは (Graduate Record Examination) の略であり、アメリカにて文系、理系いずれもの専攻科目の修士号、博士号を取得するために必要とされるテストです。GREはTOEFL、TOEIC等を扱う米企業、ETSにより運営されており、大学院に入学するために必要な論理的思考能力、読解力、分析力、語録力、Critical Thinkingを測るようデザインされています。
テストは一般知識を問うGeneral Testと専門知識を問うSubject Testに別れており、難解な数学、物理等を必要とする理系等を専攻する場合以外はGeneral Testのスコアのみが必要です。近年アメリカ内でもGREを必要としない大学院も徐々に増えてきているため、自分の興味のあるプログラムにサイトを見て確認してください。アメリカ人でも避ける程の骨の折れるテストです。しかし、集中して取り組めば決して不可能なものではありません。
GREのテスト構成
点数はVerbal 130-170、Quantitative 130-170、Writing 0-6.0 点で評価されます。テスト時間は約3時間45分です。全体の平均点はVerbal と Quantitative が145‐159、writing が3-5です。
Analytical Writing (分析論述)
出題数: 2問 (Issue Essay / Argument Essay)
- 制限時間: 60分(1問30分×2)
- Issue Essay:与えられた文章(状況判断)を論理的に理解、判断し、それに基づき解答する形式となります。ここでは、与えられた文章に対して同意か不同意かを述べ、その理由を説明していきます。
- Argument Essay:与えられた質問に沿って意見を述べる、小論文のようなものです。ここでは、与えられた文章を分析し、議論の欠陥を見つけ出し、どうしたらその議論がいいものになるかを主張します。
GREのライティングでは、限られた時間の中で内容のみならず、量もある程度求められます。一般的には、500字前後程度、最低でも4段落、書くと良いとされています。
Verbal Reasoning (言語能力)
試験時間: 30分×2 計60分 20問ずつこのセクションはText Completion、Reading Comprehension、Sentence Equivalenceの3つのタイプの問題で構成されています。2セクションあり、最初のセクションのでき次第で二つ目のセクションの難易度かかわってきます。最初のセクションで成績が良ければその次のセクションの難易度は上がり、より高いスコアを獲得するチャンスがあります。
Reading Comprehension
文章問題。文章を読み、解答する選択問題形式。問題によっては答えが二つ以上のものもあります。文章内容は基本的にはアカデミックな文章であり美術、文学、化学、環境問題など様々。
Text Completion
虫食い問題。適した単語を1つ選択し、文章を完成させる問題形式。
例:Elusive theories, like Big Bang theory and relativity theory, are often considered to be excessively challenging, requiring ……….. knowledge.
Answer choices: A, deleterious, B, erudite, C, timorous
Sentence Equivalence
虫食い問題。適した単語を与えられた単語6つから2つ選択する形式。
例:Having had many dissidents in his company, the CEO of the company hired more ………….. workers this time.
Answer choices: A, cantankerous, B, sycophantic, C, dedicating, D, toady, E, rapacious, F, avaricious
Quantitative Reasoningセクション (数学的能力)
- 試験時間: 35分×2 計70 20問ずつ
- 画面スクリーン上で計算機の使用可能。図形問題、文章問題、基本的な計算(分数、小数、因数分解、方程式etc…)といった比較的簡単な問題で構成されています。Verbal とは違い、日本人ならば比較的簡単に感じるかと思います。但し、問題も全て英語で表記されていますので、Quantitative Reasoningに使われる数学用ボキャブラリーをマスターしなければなりません。Verbal Reasoning同様、最初のセクションのでき次第で二つ目のセクションの難易度が変わってきます。
GREのテスト対策
Analytical Writing編
GREで一番最初のセクションがAnalytical Writingです。これは、TOEFLのライティングとは全く異なり、与えられる質問も抽象的で解答しづらいものばかり。6点満点のスケールで、ネイティブスピーカーでも満点を取る人はほんの一握りです。一番効率的なライティング対策は、やはりテンプレートを使用することでしょう。テンプレートを使用する事で時間を有効活用できるだけでなく、自分で決めた文章構成に従って意見を述べることが可能です。書き始める前にアウトラインを構成すると効率よく書けることでしょう。Issue Essay、Argument Essayと二つの異なるライティング問題が出題されますので、二通りのテンプレートを用意、またご自身のthesis statementをはっきりと提示し、それに沿ってreasoningしていくことを練習することがスコアアップの鍵となります。Introduction と conclusionを忘れずに含めてください。 オンラインにたくさんの例題が載っているのでそれをつかって練習してみてください。
Verbal Reasoning編
GREはネイティブスピーカーを対象に製作されたテストです。ですので、英語を母国語としない我々ノンネイティブスピーカーにはかなりの努力が必要とされます。論理性、判断力、読解力、集中力など様々な能力が必要になりますが、その中でも一番大切なのはやはり、Verbalセクションの語録力、速読力でしょう。上記の例題の通り、選択肢の単語が1つも分からない、内容を理解しようとし過ぎて時間が足りないとうはよく耳にする問題です。では、どのようにしてボキャブラリーを増やし、速読できるようにするのか。これらが我々ノンネイティブスピーカーのGRE Verbalセクションにおける重要課題だといえます。
語録力向上
Kaplan、Barron、ETS、Princeton Reviewなどの教育出版社などからGRE用の単語集が発売されており、どの参考書も約800単語前後 (その殆どがアメリカ人でも知らない様なアカデミックなものばかり) 掲載しているものが多いです。しかし、この数はアメリカ人に必要な単語の数を表しており、事実上ノンネイティブスピーカーにはこれ以上必要になりますが、各社単語の参考書を入念に覚えるだけで語録力は劇的に飛躍します。また、英単語におけるprefix(接頭辞)、suffix(接頭辞) (例unprecedentedlyなどのpreを含む単語は”前”という意味と関係がある)を見極められれば大変役に立ちます。ここは時間をかければ向上できるセクションなので頑張りましょう。
速読力向上
いうまでも無く母国語で書かれた文章の解釈は容易なものです。しかし、第二外国語でGREのアカデミックな内容を理解することは一苦労です。一度文章を読んだ後で、全く内容が掴めていないことなど頻繁にあります。時間制限というプレッシャーが加わればなおさら内容理解が追いつかないかもしれません。ですが、こういった不安要素は、訓練すれば必ず改善されます。突然10kmノンストップで走れと言われても困難ですが、練習を重ねると容易くなります。速読も同じことです。毎日習慣のように行えばリーディング速度は劇的に速まります。日常生活で触れる新聞、雑誌などの英文を早く読むよう心がけ、大まかな内容、筆者のトーンや見解、またどのパラグラフにどの情報が記載されているのか程度分かるようになれば十分です。
Quantitative Reasoning編
Quantitative Reasoningでは、日本で中学校で習う問題が殆どですので、昔習ったことを思い出しながら参考書をひたすら解いていけば大丈夫でしょう。一般的に、「アジア人であれば数学はほぼ満点を取れる」ということをよく耳にしますので、。更にVerbal Reasoningで点数が取りにくい為、数学で点数を稼ぐことが賢明でしょう。セクションでは計算機の使用が認められているため、筆算などで使われるであろう時間も短縮することができます。ただ、問題は全て英語表記なので、数学に使われる単語は必須であり(an isosceles triangle, fractions, diameters etc…)、時間も35分内に20問と限られていますので、時間配分をしっかりとできるようにしておくことが大切です。このセクションも練習あるのみです。
GMATについて
GMATとは
GMAT(Graduate Management Admission Test)の略で、MBA(Master of Business Administration)と呼ばれる経営学修士号を取得するための大学院入学に必要とされています。大学院レベルにおいて、ビジネスを学ぶために必要な分析的思考力、言語能力、数学的能力を測るためのテストです。世界1,800校以上でアメリカやカナダ、イギリスではもちろん、いくつかの日本の大学院でもスコアの提示が必修となっています。
TOEFLやTOEICとは違い母国語を英語とする方も受けるテストなのでスコアに差が出やすいのが特徴です。
GMATスコアの有効期限は5年。テストはパソコンで行われので、基礎的なタイピング力も必要になります。
GAMTのテスト構成
評価は200-800点の範囲です。またGMATは、4セクションに分かれています。Analytical Writing (分析論述)
- 出題数: 1問
- 試験時間: 30分
- 文法やスペルチェックはできない環境で、自分の意見を主張するのではなく、論文を読み客観的な視点で分析、批評するエッセイです。プロンプトが何であれ、エッセイの本質的に「議論に欠陥がある」です。ここでの課題は、その欠陥の理由を示す特定の例に裏付けられた堅実な論理を考え出すことです。
Integrated Reasoningセクション (統合推論)
- 問題数: 12問
- 試験時間: 30分
- VerbalセッションとQuantitative セッションを統合した内容です。大きく分けて4種類の問題が出題されます:Graphic Interpretation(図表解析問題)、 Two Part Analysis(二項目分析問題)、Table Analysis(表分析問題) and Multi-Souse Reasoning(複数資料推論問題)
Quantitativeセクション(数学的能力)
- 出題数: 31問
- 試験時間: 62分
- 基礎的な数学の知識などで解ける問題から、難題問題まで出題されます。Problem Solving(計算問題)と Data Sufficienvy(条件選択問題)の2つの種類の問題が出題されます。
Verbalセクション(言語能力)
- 出題数: 36問
- 試験時間: 65分
- 間違いを指摘、修正するものや、ビジネスやサイエンスに対しての質問に回答する問題が出題されます。三つの設問に分かれています:Critical Reasoning(論理的分析)、 Sentence Correction(文章訂正問題)、 Reasing Comprehension(長文読解)
アメリカでGRE, GMATの勉強をするメリット
GRE, GMATは全て英語で行われるテストです。そのため、英語力も必要になります。アメリカで勉強する事で、クラスは全て英語、日常生活からもたくさん英語を耳にするので英語力の向上につながります。また、GRE, GMATはアメリカで発行されるテストであり、あまり日本では需要の少ないテストのため、日本では関連書籍も少ないです。しかし、GRE, GMAT専門のクラスがある学校に通うことで、集中的にテスト対策をすることができます。